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枝野幸男官房長官は18日、参院予算委員会で東日本大震災の対策について「仮設住宅の完成が遅れている。建設をどう急がせるのか」との質問に対し、「仮設住宅は急がなければならない。これは資材の調達の問題と、建築の場所を確保しなければならない。建築のための人出が必要。3つの要素が必要だ」と述べた。
また「政府としては、資材の確保については相当程度、関係事業者のみなさんに協力いただいて進めている。さらに強力に用地の確保などについては自治体とも相談、連携しながら進めなければならない中で、この間、鋭意努力を進めている」と回答した。 今回の災害で必要となる住宅は、約10~20万戸とみられている。そして、仮設住宅の価格は災害救助法に基づいて1戸あたり238万7000円と定められており、現在各メーカーが建設している。民主党の玄葉光一郎政調会長は18日、当初7万戸としていた被災地の仮設住宅経費を2万戸増やし、22年度予備費で建設する1万戸と合わせ計10万戸に拡大すると明らかにした。 一方、民間の賃貸住宅の家主らでつくる全国賃貸住宅経営協会は、3月21日にいち早く東日本大震災で自宅を失った被災者のために、80万戸を超える空き部屋の情報をまとめ、ホームページ上で公開を開始していた。 被災者からは礼金を受け取らないほか、1ヵ月分の家賃も無料にするなど安価で提供されている物件もあるという。同協会は賃貸マンションやアパートの場合、一部の被災地で建設が始まった仮設住宅より早く入居できる上、コストも安いと説明。確かに238万7000円の仮設住宅の建設費用を考えれば、賃貸住宅を活用した場合の利点は多い。一部の地方自治体は、民間の借上げ住宅制度によって、家賃の補助や負担を行っているところもある。 また政府の被災者生活支援特別対策本部は、総務、財務両省を通じて、岩手、宮城、福島の3県を除く44都道府県で調査を行ったところ、地方自治体の公営住宅、公社住宅、UR住宅など約1万7000戸、国家公務員宿舎約4万3000戸が空室であることが、3月25日までに明らかとなった。 震災から1ヵ月以上経った今でも、避難所で生活している人は13万人以上もいる(4月18日時点)。政府は仮設住宅の建設だけでなく、地方自治体や民間企業との連携など、より柔軟な発想で被災者への支援を行う必要がありそうだ。 (加藤 秀行 、 簗瀬 七海) PR |
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